ますですブログ

思ったことや感じたことなど。

リアルとネット

「この前の飲み会でブログの話になりましたよ」その言葉を聞いた瞬間、頭皮がざわざわするような、えも言われぬ感覚を覚えた。

 

いつかこの時が来るだろうとは考えていた。しかしいざその時が来てみるとなかなか心に「クる」ものがあるもので、後輩の前にもかかわらず無様にも「あああああ!」と叫び声をあげてしまった。そう、僕はネット上での発言や叙述について「リアル」で言及されるのが死ぬほど苦手なのだ。いや、苦手というか、言及されるのがめちゃくちゃ怖い。じゃあわざわざ自分の発言をネットに公開するなよというツッコミも当然予想されるが、そういう問題ではないので、ここでは取り上げない。

 

なぜネット上での自分の発言に言及されるのが苦手かと言うと、理由は簡単で、僕はネット上とリアルでは違う人格を使い分けている「気でいる」からだ。ちなみに、リアルの人格はキレイに取り繕った人格で、ネット上の人格の方が素の自分に近い。だから、リアルでネット上の発言に言及されると、何重もの鉄のベールで覆い隠している素の自分の思考に直接触れられているような気がして、とても心がざわざわしてしまうのだ。

 

僕はネット上では割と色々なことを書いていて、ときに現実では到底口にもできないような発言をしたりすることもある。例えば、修論執筆で心身ともに疲れ切っていた去年のある夜、ふとお姉さんにひざまくらして欲しくなって勢いで「歳上のお姉さんにひざまくらしてもらいながら『よく頑張ったね~偉い偉い』て言って欲しい。」とのツイートをした。他にも、割と長い僕のネット人生を辿れば、思い出すのも恥ずかしいような様々な発言をしている。時を遡れば遡るほど酷くて、実際、大学1年生の頃にはTwitter上での発言で派手にやらかしたこともあった。あれは本当にアホだった。

 

僕はこういう発言をリアルで全くしないわけではないが、基本的には言わないようにしている。僕にもいわゆる良心というものが備わっているのもそうだが、何より、僕がリアルで設定している人格は「キレイに取り繕われた人格」であって、そうした発言はこのような人格にそぐわないからだ。実際そう認識されているかどうかはさておき、僕はリアルでの人格に、思慮深く冷静沈着で大人びている設定をもうけている。だから、その設定にそぐわないような、例えば自身の欲求を露骨に表出するような発言は控えるようにしているし、ゆえにお姉さんにひざまくらして欲しいなんてまず口にしない。

 

で、困るのが、自分が「思慮深く冷静沈着で大人びた人格」を装っているつもりなのに、相手がより素の自分の人格に近いネット上の発言を知っているときである。分かりやすく例えて言えば、自分では「クールなジェントルマン」を装っているつもりでいるが、相手は僕が本当は「年上のお姉さんにひざまくらして欲しい変態」だということを知っているときだ。それで「本当はお姉さんにひざまくらして欲しいんだね笑」なんて面と向かって言われでもしたら、もう苦し紛れの言い訳をくどくどと開陳し続けるか、思い切ってリアルの人格を変態紳士路線に切り替えるかしかない。もちろん、ほとんどの場合僕は前者を選択する。こうして、より訳の分からない複雑な人格が形成されていくわけである。

 

自分で書いていて収拾がつかなくなってきたのでこの辺りで筆を置こう。ちなみにこの記事を読んでしまうと、僕との会話の中でブログの内容に触れることはタブーのように思われそうだが、全然そんなことはなく、むしろ感想などをいただきたいところでもあるので、忌憚なきコメントをお待ちしております。